台風が来るときのワクワク感と過ぎ去った時の虚しさ
沖縄の人たちには十分に警戒してもらいたい。
台風は災害をもたらすので不謹慎な話かもしれないが、なぜか台風が来るとき少しワクワクしている自分がいる。
そして、台風が過ぎ去ってしまうとなぜか虚しい気持ちになる。
昔、台風クラブという映画を観た。
この映画では台風の接近とともに、思春期の中学生たちの複雑な気持ちが爆発していく。
現代では少し過激と思われる表現も取り入れられている。
台風が接近する高揚感と過ぎ去ったあとの虚しさを見事に表現している。
一度観る価値はある。
話はそれたが、台風の接近でワクワクするのは、人はどこかで非日常を望んでいるからかもしれない。
現代の日本は、携帯電話・インターネットの普及で世界は狭くなり、生活のスピードが上がり、やらなければならないことに毎日追われている。
現代は夢のない世界になってしまっているのである。
昔であれば、「アフリカの秘境に半漁人の村がある」といえば半信半疑であれ少しは夢を膨らませることができたかもしれないが、現代は衛星で確認できるので夢も何もない。
夢も何もない日本で、台風の接近は人々にとって非日常につれていってくれる一つのイベントなのかもしれない。
または、腐った日本を洗い流してくれるかもしれないという淡い期待がワクワク感となって押し寄せてくるのかもしれない。
私は、台風がやってきた夜に暗い部屋で一人で雨や風の音を聞いていると、なぜだかとても安らかな気分になる。
まるで、お母さんのおなかの中にいる胎児が、外の腐った世界をおなかの中で傍観しているような気分だ。
そして、台風が過ぎ去って晴れていて少し台風の影響でたまに強い風がふくとなぜだか懐かしい気分になり、虚しさを感じる。
大人たちに台風は災害をもたらすから嫌なものだと洗脳されてきているかもしれないが、自分の気持ちを確かめるためにも、「学校が休みになってうれしい」とか「雨と風の音が僕を落ち着いた気分にさせる」とか、台風のときの素直な心情を日記に残しておくことをお勧めする。
知らない自分に会えるかもしれないから。